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 学生や就職活動にまつわる著作で最近、目に付いた2冊を出張中に読んでみました。ちなみに最近は荷物を減らすために、文庫か新書です。

 「就活のバカヤロー」は昨今の就職活動にまつわる企業、学生、大学、情報会社の現実を俯瞰できる本になっています。

 俯瞰できる立場からすると、就職活動にまつわる一切合切が2人の著者にとっては一言で「バカヤロー」であり、非効率・不合理な茶番劇だと切り捨てています。

 「下流大学が日本を滅ぼす! 」はベストセラー「下流社会」で名をはせた三浦展氏による、おそらく口語筆記で編集者がまとめた内容で、かなり遠慮無く、学生を取り巻く今の生ぬるい社会を鋭く切り捨てています。

 特に、親が貧乏してお金を稼いでやっと子供を大学に入れても、貧乏している学生が奨学金を貰っても、当人は有らぬ方向に行ってしまう悲劇が描写されていて、苦笑いしてしまいます。

 これら2冊の著者の怒りを一言で言うと、「合理的な社会にもう少し成れよ!」と言っているように聞こえます。

 折しも民主党が政権を取ってあれこれ改革をすることに期待は大なのですが、とにかくこの日本は合理的・効率的にもっと成れば、より多くの人がもっと幸せに暮らすことが出来るような気がします。

 テレビで中国の急激な経済成長の影で、いろいろな軋轢が発生しかわいそうな人が報道されると、つい日本人としては「中国って不条理で可愛そう」って思うのですが、今の日本も変わらないかも‥、と思えた2冊でした。

 しかし反面‥、不合理なほうに行きたがるのが人間なんだよね!とちょっと反論もしてみたくもなりました。