無題

 Amazon Prime Videoで「ザ・フード -アメリカ巨大食品メーカー」という1時間半✕3回のドラマを観ました。

 ハーシー、ケロッグ、ハインツ、ケンタッキー、マクドナルドなどの食品企業の黎明期を描いた作品です。食品業界の経営者の立場にあるものとしてとても興味深かったですが、そうでなくても楽しめると思える人間ドラマでした。身近なものに関わるノンフィクションって、いいですね。

 なるほど戦前は今のように家庭に冷蔵庫が普及してなくて、政府が食品の流通について厳しく監視することもなく、偽の表示は当たり前でやりたい放題だったようで、これを見るといま流通している食品の品質に感謝したくなります。

 以前は女性が家族に三食提供するのにほとんどの時間を費やしていたのが、冷蔵庫や外食の普及、更にファストフード化で、女性の社会進出が進んでいったということで、必然の変化だったんだと思えます。その中でのサバイバル競争‥。

 一番印象に残ったのは、ミルクチョコレートのハーシーさんのエピソードで、最初から粉ミルクじゃなく生乳にこだわり、それも含めて一つのまちを構想して実現していったということ。

 途中、従業員のストライキで傷ついたりしましたが、ここで取り上げる中では唯一といっていいくらいそれ以外のドタバタ劇もなく、創業者がハッピーエンドを迎えているような。それだけどの会社も苦労があって見ごたえがありました。

 「アメリカンドリーム」を、日本語では単に「野望」と翻訳したくなりました(笑)。