
今回は紙面の写真からgoogleフォト経由で自動で文字起こしをして載せてみました。手抜きで失礼します。「までっこ鶏」は菜彩鶏と読み替えてもらっても結構です。
養鶏は子育てのようなもの。 「までに」育てれば薬剤は不要です。
鶏肉特有のにおいが苦手という人でも「これなら食べられます」と好評の「までっこ鶏」。そのおいしさの秘けつは、飼育方法。 産直産地「までっこチキン生産者連絡協議会」(岩手県)の、太陽の光や風が入る鶏舎で「までに(ていねいに)」育てられています。
「とさかの色を見れば体調がわかるんですよ。赤いのは健康な証拠です」と話すのは、同協議会会長の下舘秀行さん。健やかに育てる鶏だからこそ、誰もが食べやすい味に仕上がるのだと言います。
まず大事なのは、鶏がストレスなく過ごせる環境づくり。鶏は外気温の変化に敏感なため、夏は大きな扇風機を回したり水を噴霧したりして鶏舎内を冷やし、冬は暖房を使いながら、外気が直接あたらないように配慮。鶏舎の地面にまくおがくずを小まめに取り替えるなど、つねに清潔に保つことも欠かせません。
「養鶏は子育てみたいなもの。 毎日つぶさに観察して、ちょっとした変化も見逃さない。そうすれば抗生物質などに頼らなくてもちゃんと健康に育つんです」
「養鶏は子育てみたいなもの。 毎日つぶさに観察して、ちょっとした変化も見逃さない。そうすれば抗生物質などに頼らなくてもちゃんと健康に育つんです」
飼育後期は植物性飼料のみ。 くさみが少なく、あっさりした味。
「までっこ鶏」のおいしさは、飼料へのこだわりからも感じとれます。一般には、効率よく成長させるために動物性たんぱく質を多く与えるのが定石ですが、これが鶏肉特有のくさみが出る原因になります。
その点、「までっこ鶏」は飼育後期の飼料に動物性たんぱく質を与えず、とうもろこしや大豆、米などの植物性飼料を中心に配合。「飼育日数は伸びるぶん手間 がかかりますが、くさみが少なく、さっぱりとした味 になります。市販の鶏肉と食べ比べたら一目瞭然です」と下舘さん。
誠実な飼育と食味のよさが評判を呼び、パルシステムへの出荷量は年間約152万羽にのぼります。近年は、産地の鶏舎で発生する鶏ふんを発電所の燃料として再利用。焼却後の灰は肥料として農地に還元するなど、養鶏だけにとどまらない耕畜連携に力を注いでいます。