
チキンインテグレーション(一貫生産)の中で鶏糞処理は欠かすことのできない仕事ですが、その部門の軸として38年間勤務した関口昇さんが満67歳で退任することになり、昨晩送別会がありました。
27歳で入社。鶏糞処理についてはまだまだ悪戦苦闘していた頃で、入社直後いきなり名簿を渡され、お客様周りをしてこいと言われて面食らったそうです。
課長として長年醗酵鶏糞の営業をした後は、当社の羽数拡大に伴い、補助金をいただきながらコンポスト工場をどんどん増設。さらに業界初の炭化工場まで手掛けて、気がつけば日本一の有機肥料販売袋数に。
そして大震災後、それまでの経験と人脈を生かしてバイオマス発電所のプロジェクトに参画。発電所が稼働してからは、生産部開発課の参与として、新規農場の土地探しに貢献していただきました。
38年の間には、リフレッシュの意味もあって、種鶏孵卵や品質部の責任者も短期間やってもらいました。が、やはり、気持ちは鶏糞事業のほうにあったみたいです。

さて、近くにいた部下のスピーチで、「なんとかせー、とよく上司の関口さんに言われた」という話がありました。
現場にトラブルはつきもの。部下は上司に相談するのでしょうけど、上司として深入りせずに、「貴方を信頼しているから、頑張ってなんとかして」という意味合いで使ったのでしょうね。それを意気に感じて、部下は頑張った。
それはとりもなおさず、関口さん自身が若い頃に期待されてそう言われたことの反復だったのではないでしょうか。
創業70周年の当社にあって、高度成長期は今以上にストレスフルな時期であったはず。しかし、そこを打開した逞しい人たちがいて今に至っている。
こういう精神は時代が変わっても失いたくないものです。