
佐々木信夫さんの「この国のたたみ方」を読みました。たたみ方って言うので、てっきり人口減の末路を語った本かと思いましたら、議論が盛り下がってしまった道州制について、最新の2019年に書かれた本ということで興味深く読ませていただきました。
日本が東京一極集中と疲弊する地方に二分する今の流れを容認している今の状況ではまずい。高速道路を無料に、新幹線は近距離に行くくらいの水準の料金に国がして、東京からの若い人の流れを活発にすべきだという提言が響きました。大いに賛成です。
そして道州制の議論ですが、東北は6県で記述されておりました。6県まとめて東北州となって、北海道のように一つの括りでやっていくと考えただけで、6県バラバラな今よりずいぶんいい気がします。東北はほぼ「半島」ですから、それでいいと思うんですよね。
そうでなくて、青森、秋田、岩手の北東北3県という分け方があってもいいように思います。こっちのほうが住民の肌感覚として合うような気がします。人口減少で日本の最先端を行くエリアですので、一番最初にそうなってもおかしくないですし。
肌感覚といえば、明治の廃藩置県で試行錯誤が18年間続いて、やっと今の都道府県の分け方になったそうで、そこにはそれまでの藩の解体・分断の意図があったと言われますから、今の都道府県の分け方に拘る必要は無いと思うんですよね。
学校の組み換え、席替えのようなことがあってやっと大きな変革のステップが踏めると思うので、ぜひやってもらいたいです。私が生きているうちに(笑)。
現状で、国が圧倒的に強くて、いくつかの都府県や政令指定都市がそこそこ元気で、あとは圧倒的に弱っている今の構図は変えていかなくてはならないと思います。
今このコロナ禍で、地方に目が行くことでしょうし、いい転換の時期を迎えているのではないでしょうか。