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 私が入社した33年前、国産チキンの鶏種はチャンキーとコッブにほぼ二分されてました。

 世界シェアもそのイギリス産の2大巨頭という感じでしたが、その後、コッブは米国タイソン社の子会社になり、育種改良を米国に移管。そこからコッブがじわじわと劣勢になってきました。

 振り返ると、この2鶏種では目指す育種改良の方向性が若干違ってましたし、育種改良を進めるにあたってのノウハウにも徐々に差がついてきた気がします。

 何度かコッブは親の系列を変えるなどしてリニューアルを図ったのですが、そうこうしている間にライバルであるチャンキーがどんどん改良されるので、歯が立たなかったというところでしょうか。

 米国の気候の関係からか、比べると寒さに弱いという点でも東北の産地としては敬遠する傾向にあったと思います。

 それでも国内代理店として伊藤忠商事さんの系列の会社が、業界のためを思って選択肢の一つとして維持していただいたのには頭が下がります。

 逆に残ったチャンキーですが、ますます世界シェアを拡大する胴元のエビアジェン社、100%供給となる国内代理店の丸紅さんの系列の会社さんの今後の振る舞いに、業界人は固唾を呑んで注目することになりそうです。