
「パルシステム2030年ビジョン作成に関わるヒアリング」ということで呼ばれて、取引開始以来の四半世紀を振り返る会話をしてきました。
平たく言えばインタビューを受ける側だったんですが、産直提携による取引開始の辺りのことは私が当事者ではなく、逆にインタビュワーを務めた先方の網野部長のほうがよく存じ上げていて、教わるかんじでしたね。
思えば、当時は国内産地が輸入チキンに押されて、当社は連続赤字を食らって、債務超過ギリギリだった頃。
私としては、後継者として明るい将来など描けなかった時期でしたし、取引先さんのその先の組織として、全く初めてのお付き合いの世界でしたから、何が始まるのだろう?という感じだったと記憶しております。
当社のその当時の付加価値路線を後押しするありがたいお客様でしたが、当初は受注の見通しと実際の量の解離で、加工の現場である当社の食品センターは連日の夜を徹した稼働で応え、大変な時期があったはずです。後に社内では異色となる戦友意識を醸し出したほどでした。
それだけはちょっとした語り草でしたが、パルシステムさんの組合員さんたちをはじめとする産地を励まし応援する姿勢には、当社の農家の皆さんも含めとても勇気付けられてきました。
私自身マーケットイン志向だったので、オピニオンリーダー的立場にあるパルシステムさんとは相性が良かったのではないかと思います。
さらには、肉だけでなく、当社のバイオマス発電事業の強力な後ろ楯になっていただき、その社会的意義を宣伝してもらっているようで、これまたとても勇気付けられています。
最後に、これからどうパルシステムと関わっていきたいか?と聞かれましたが、その場ではちょっと言葉にならなかったですね。
これまでの恩を返すべく、高品質な肉と安定した電力供給はもとより、われわれが地方の元気を維持する原動力となって、喜んでもらえたらいいかな。
こうして四半世紀を振り返ると、ありがたいことばかりで、このあとのパルシステムさんの賀詞交歓会に臨む気持ちがいつもと違いましたね。
理想を胸に刻んで、実践していきたいものです。いい機会をいただいて、ありがとうございました。