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 近衛龍春(このえたつばる)著「南部は沈まず」をなんとか年内に読み切ることができました。面白いとは友人から聞いてましたが、これほどスゴイ本とは思わなかったです。

 我が南部藩の大名、南部信直とその子である利直の時代をこんなに詳細に調べ上げ、生活感のある面白いストーリーに仕上げており、私のような歴史オンチにもその当時の一員になったようにリアルに感じられる内容になっています。

 我が九戸政実との確執はクールに捉えて書かれています。時の権力者におもねる心配症的な姿がリアルに感じられて、現実派の私は共感したくなりました。

 また、経営者として資源に乏しい条件をなんとかしようと奮闘している姿に、今を生きる時代の者としては勇気づけられます。

 登場人物の多さには嘆きたくなりましたが、同じ姓を持つ今身の回りにいる人を重ね合わせ、なかなか楽しめました。これは地元だからという約得ですね。

 480ページ✕2段組で、ほぼ1000ページの本を読むくらい時間がかかりますが、地元の人は何倍も楽しめると思うので是非手にとって見てください。