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 本日はお忙しい中、当社のバイオマス発電所の竣工式にお集まりいただき誠にありがとうございます。

 お陰様を持ちまして、竣工式並びに見学会が滞りなく終了しましたこと、感謝申し上げます。

 鈴木俊一元環境大臣、県議会議員の皆様、行政の皆様には大変にお世話になりましたが、何より軽米町晴山地区の地域の皆様のご理解があって実現出来たことであり、心より感謝申し上げます。

 当社のチキン飼育農場は岩手県北を中心に約160箇所に点在しており、これまで、その鶏糞は醗酵や炭化処理をして東日本全域に主に農業用資材として広く利用されて参りましたが、業界全体では有機肥料は供給過多の様相を呈しておりました。

 チキンの最大産地であります鹿児島・宮崎では、十数年前から鶏糞発電が開始され、目論見通りの実績を上げ、一定の解決法になっている状況を、健助会長自ら率先して現地視察を重ね、ずっとタイミングを見計らっておりました。

 そこに、5年前の東日本大震災により新エネルギーへの需要が高まり、FIT法、つまり再生可能エネルギー固定価格買取制度の成立により、売電の買取価格が底上げされ、鶏糞をエネルギーに変えるという長年の夢が現実味を帯びて参りました。

 当初は、発電所の建設は外部にお任せして、原料の供給のみ自社で行うという案もありましたが、創業者の一貫生産の思想の延長線において自社で経営を行うべしと、直接投資を決断させていただきました。

 ド素人集団の発注者であるにもかかわらず、プラントメーカーの倉敷紡績さん、建物工事のタカヤさん、電機工事のユアテックさんには、全力でこの仕事に取り組んでいただき、ほぼ予定通りのスケジュールで完成にこぎつけていただきました。心より感謝申し上げます。

 また、農林中央金庫様を幹事とする5行の銀行団や日本政策金融公庫様には、資金面で大きな支えとなっていただき感謝申し上げます。

 発電は当社にとっては未知なる世界ではあります。

 しかしながら、チキンの生産は粘り強い仕事をしていただける地元の人財あっての仕事であり、気候変動を始めとするトラブルを何とか吸収して定時定量の生産を実現するという意味では、チキン生産も発電も同じと言えます。

 本日はバイオマス発電のスタッフが全員揃っておりませんが、非常に高いモチベーションでいま試運転を行っている最中でございます。

 そのスタッフのほとんどが、これまで鶏糞を発酵または炭化をする工場のスタッフでありました。

手前味噌ですが、5S、整理・整頓・清掃・清潔・躾の実践度は、一番汚いと思われがちな鶏糞工場のスタッフたちが社内でも一番意外なほど高いレベルで実践してもらっています。ですので、安心して任せられると思っております。

 現在の予定では11月1日より売電開始となります。

 電力の供給先は弊社のチキンを買っていただいている首都圏のパルシステム生協さんの子会社、パルシステム電力さんとなります。

 資源循環を非常に高く評価いただいており、それは売電価格にも表れているかと思います。これからは一番感謝しなければならないと思います。よろしくお願いします。

 最後になりますが、地元の皆様が誇れるような、開かれた発電所として、しっかり運営していくことをお誓い申し上げご挨拶とさせていただきます。

 ありがとうございました。

(前日の新聞広告と内容が重複します。ご容赦ください)