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 2010年の欧州出張の際には、フォルクスワーゲン博物館「アウトシュタット」に行ったほか、このブログでは取り上げませんでしたが、レンタカーで足を伸ばして、BMW、ダイムラー・ベンツ、アウディ、ポルシェの博物館を回ることができました。あの時は楽しかったな〜。

 そうなると、著名な欧州ブランドの自動車博物館を制覇したくなるのが車好きの常じゃないですか。

 今回はミラノに来たついでの11月2日日曜日に、N社のH氏の運転でミラノからマラネロまで往復約400キロのドライブで、フェラーリ博物館、創業者のエンツォ・フェラーリ生家を訪れることができました。

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 フェラーリ博物館に入ると、まずはフォーミュラ1関係の展示があります。

 この世界は詳しくないのでいきなりですが割愛(笑)。

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 と言うものの、フェラーリの市販車についてもそんなに詳しくないです。

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 ただ、デザインについてでけは思いを馳せる楽しみ方が出来るかな、というところ。

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 詳しくないからこそ、こうして実車を見てあれこれ自分の脳みそを働かせるのが、とっても楽しい。

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 それにしても、やっぱりフェラーリ草創期のデザインの美意識に惹かれます。

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 これは伝説のクルマ、ディーノですね。いやー、かっこいい。

 もしもですが、リバイバルで今の技術で蘇らせたらすごい人気になるんでしょうね。ポルシェケイマン対抗で!

 折しもフェラーリが株上場のニュースが入ってきましたが、そういうことやってほしいです!

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 3人で出かけて、それぞれが自分はこれがいいという意見発表会をしたのですが、私としてはミッドシップの最新のよりも、こういうフロントエンジンの車のほうが好きだな。

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 クルマのデザインに、人間の筋肉のような力感が表現されているのに憧れている自分がいると思えてきました。

 そういえば女性の筋肉美も嫌いじゃない(笑)。

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 ちょっとびっくりしたのがこのF40。

 「The0123」とあります。あのアート引越センターですね。なんだか俄然フェラーリが身近に感じてきました。

 超々大企業でなくても、ちょっとしたレールに乗ると、博物館に永遠に展示されるという例があるんですね。

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 さて、一通りの展示を見たあとに、F1のドライブシミュレーターのコーナーに行ってみました。10歳くらいの少年が挑戦しているところをしばらく見学。H氏によると、この子はなかなか上手なので何度もやってるはずとのこと。

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 ここに来て、やらないわけには行かないわけで、25ユーロ(約3000円)払って乗り込みます。

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 さっきの少年のを見て学んでるはずなんだけど、最初の1ラップは全然ダメでしたね。

 100キロも200キロも300キロも区別がつかないからか、ストレートでの直線もなかなか難しいし、コーナーも遅すぎやしないかとアクセル踏むけど逆にスピンして。でも2ラップ目はだいぶ立て直しました。

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 近くで昼食を食べて、綺麗なお姉さんが駐車場で「10分100ユーロでフェラーリの実写をドライブできるけどいかが?」という再三のお誘いを断って(だって国際免許無いんだもの)、40分ほど戻ったモデナのエンツォ・フェラーリ生家博物館へ。

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 まずは倉庫らしき建物にエンジンとともに名車が並んでるわけですが、こちらは陽光を浴びてなかなかいい雰囲気。

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 創業者であるエンツォ・フェラーリの執務室を再現した部屋です。

 うーむ、そんなに広くないし、これと同じにしてくれという社長さんが世界中に何人かいるんでしょうね。というか、私もそう言いたくなります。

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 右側の倉庫から、次は左側の斬新な建物へ。

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 こちらは広く緩やかな勾配がある部屋に、歴代の車が並んでいます。

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 またまた、H氏が「どれがいいですかね?」と不毛の質問をするわけですが(笑)、私は308、328のあたりですね。

 最近のお尻が長いV12は全然いいと思えないです。

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 当時はテスタロッサが凄いな、成功したらこれに乗ろうとか思ってたのですが、今見るとそんなでもないかな。

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 見ている途中、急に会場が暗くなって、エンツォ・フェラーリとパバロッティのイメージフィルムがパバロッティの歌声とともに流れます。

 ここで、フェラーリはどういうイメージを消費者に植え付けたいのかな?なんて角度から想像したりして。

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 真っ赤なクルマばかりの中に、アイボリーのカリフォルニアが並んでました。内装もアイボリー、ピラーはパープルと洒落てます。これはいいな。

 この2館を拝見して、ほんとに楽しませていただきました。

 私の結論とすれば、やっぱり車はデザインだな!です。

 現代のクルマのデザインの平均点は以前より退化してても、ちょっとした見る目があれば、フェラーリほど高くなくてもデザイナーの気持ちが入ったデザインが楽しめる車が手に入るので、ブランドにこだわらず自分なりに愛せるデザインのクルマを手に入れて、瞬間瞬間の鑑賞を楽しむ。それこそが贅沢で、自分へのご褒美になると思えました。

 ちなみに、ランボルギーニ博物館は結構近くにあるのですが、無念の日曜日休館。次回ミラノに来たら必ず行き、さらに国境を越えてモナコにも行ってみたいと思っております。