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 世の中たくさんの稲盛メソッドを解説した本があれど、どうせ読むなら稲盛塾長ご本人が書いた本でしょうよ!‥と心の中では思ってました。

 しかし塾長のJAL再生プロセスを傍で支えた、KCCSマネジメントコンサルティング会長の森田直行さんの本とあれば読まないわけには行きません。いわばアメーバ経営の指導実務の本家本元。「全員で稼ぐ組織 JALを再生させた「アメーバ経営」の教科書」というのがその本です。

 会社が創業まもなく少人数なら、社員一人ひとりの経営者意識は最大の状態です。それが徐々に人数が増えるに従って、末端の社員と経営者との意識の差は広がっていく。いわゆる大企業病ですね。

 あたかも、尻に火がついたように頑張るのが普通の資本主義社会から、「どうせ、やったってムダでしょう」という社会主義社会に、会社自体が大きくなりに連れ変わっていくのが普通であり、それを何とかしようとする処方箋としてアメーバ経営があるのかも。

 しかも、こうして構成員が共通の目標を持ち数字を達成しようとするためには、考え方の統一を図らなければならない。それは普遍なものでなければ大多数の社員の腹に落ちない。だからシンプルな、道徳的に当たり前のことが欠かせないのかな。そんなことを思いました。

 それから、なぜアメーバ経営では経費から人件費を除いたのか、そのことをズバリ書いてあったので、実務の書として価値が有るなと思いました。

(写真:隣は今のところ非売品の「京セラフィロソフィ」です)