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 今回の海外旅行で、南イタリアの軽い感じに接した後に、ロシア第二の都市サンクトペテルブルグの豪華なエカテリーナ宮殿を見て、ああ、自分には前者のほうが肌に合うと思いました。

 それに近い感性が、FrancFrancを経営する株式会社バルス高島郁夫社長の著書「遊ばない社員はいらない」に書かれていました。帰途の飛行機で読んだのですが、まさしくシチュエーションがドンピシャ。実際、高島社長はこの本の中でこう言っています。

 イタリア人の生き方が好きだ。「アモーレ、カンターレ、マンジャーレ!!」である。恋をして、歌って、美味しいものを食べて。

 それができてないから憧れるのですが(笑)。それと豪華さについて。

 豪華なことや装飾されたもののなかにいるのは肌に合わない。タキシードを着て、女性もパーティードレスに身を包まなきゃいけないようなパーティはまったくもって好きではない。1本数十万円もするようなワインを集める趣味もない。野暮になるつもりはないが、お気楽でいたいのだ。

 また、大いに共感したのは次のくだり。

 自分にとっては高級車もスーツも鎧を着ている感覚で、眼は開いているが、皮膚や鼻や触覚を使って感じ取っている気がしないのである。 

 人間は弱いものである。気持ちのいい話や快楽へと流されてしまいがちだ。だからこそ、冷静な判断ができるよう、心は短パンにビーサンを履いている状態でいたい。 

 
うーむ、私の価値観をわかり易い表現で書いてあるこの本に巡りあって救われた感じ。

 それにしてもこの本はほとんど一般の社員向けの本じゃないです。あるとすれば冒頭の「挨拶とゴミ拾い、そして遅刻しないこと、これ以外、仕事にルールはない。」と断言しているところ。

 基本の大切さとよく言いますが、これだけグサッと心に刺さる解説をしてくれているだけでも価値ある本だと思った次第。