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 本年度、岩手県産業地域連携コーディネーターという肩書を頂戴しているわけですが、その役目の日ということで昨日は朝10時から午後3時半まで盛岡市の「エスポワールいわて」におりました。

 前回はパネルディスカッションのコーディネーター役である関先生(先日、NHKクローズアップ現代に出演)が打ち合わせをしない主義だったのに対して、今回の政策研究大学院大学の神井弘之特任教授は逆で10時からしっかり打合せ。聞くところによりますと神井先生は農林水産省出身とのこと、なるほど。

 11時には県の橋本商工労働部長がおいでになり昼食を食べ終わる12時半まで意見交換会。私は工場の従業員採用で苦労する中で高校生採用が順調で離職率が極めて少ないこと、自社のカイゼン活動が成果を上げていて小規模でもそれをやってない食品製造業が不憫に思えてならないこと、今の外食の表示問題から原産地表示強化に結びつけば国内産地が引っ張りだこになるであろうことをお伝えしました。

 そして午後1時半からのパネルディスカッション本番。とはいっても5人のパネラーですから、ほぼマイクを持つのが3巡したらあっという間に定刻の3時半になってしまったという感じでした。残念ながら聴講者は官公庁や金融機関、それに大学関係の方がほとんどで、民間が少なかったので寂しかったですが、それでもマイクを持つとついつい熱く語ってしまいました。

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 1巡目はフード・コミュニケーション・ブランチ岩手ブランチとしての青森中央学院大学の塩谷未知先生の提唱するピラミッド図に沿っての事例の話。日本サブウェイさんとのある日を巡っての出来事を交えて話させていただきました。

 2巡目は事業者を支える立場の官公庁や金融機関に対して言いたいことというリクエスト。他業界と違ってチキン業界はさほど官公庁のお世話にはなってないのでそのことで言いたいことは思い浮かばなかったのですが、「第3者の立場で見えることはあると思うし、こう動いたらいいのにとアドバイスしても経営トップは言うことを聞かない。やはり目に見えることでしか動かない。私は社長就任2年目で赤字になった時に目が覚め、その時は何をやったらいいか途方に暮れたが、九州の優良な同業者を見てやるべきことが分かって動き出せた。生粋の岩手人だと思うけど、それからは自分を変えて本気出してやっている。だからそちこち連れ回したらいいと思う」と話させていただきました。

 3巡目はカイゼンについて聞かれたので、自社の実例を上げた上で「売り先を見つけるのが先だと思うが、利益を出そうとすると高く売るか、安く作るしかない。しかも安く作らないと量売れない」と訴えました。更にいうと、量売れなければ雇用に結びつかないわけです。トヨタと親密になった岩手県ですから、そのコネを使ってぜひとも県下の食品製造業にカイゼンが浸透していけばと願ってます。

 ‥などと吠えて帰ってきました。パネルディスカッションの台本には地域に上記のピラミッド図を当てはめるという観点での取り上げがあるはずでしたが、時間切れとなってしまいました。せっかく用意したのにちょっと残念でした。まあ、大した切り口ではないですが、明日のブログにでも書いてみます。