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 東日本大震災から丸2年たった昨日、どちらのマスコミでも被災地の現状を伝えていたように思います。

 テレビはリアルタイムで見ないのでほとんどスルーしてしまったのですが、1億5000万円を掛けた「奇跡の一本松」のレプリカの姿形が完成間近ながら本物通りではないと物言いが有り、修復作業に入ったという話題は目を引きました。これだけが格好良く出来て、周囲の復興が進んでなくてミスマッチ感が指摘されているようですが、観光のためですから仕方ないですね。

 それからJR大船渡線の復旧の代わりに高速バス輸送システム(BRT)が運行開始となったようで何よりです。地元は鉄道での再開を期待していたと報道されておりますが、鉄道より本数が増えて喜んでいる方もいるのではないでしょうか。いずれどちらも実際に行って、この目でどういうものか確認してみたいと思っています。 

 さて、先日、大船渡市に本社があるスーパーマーケットの社長の講演会に行って来ました。被災地の会社ということで得るものが大きかったです。

 チリ地震の津波の経験があり、先代の社長は避難訓練をいい加減にやっている社員を見つけると激怒したこと。現社長になってからは、同業者が新潟中越地震に遭った時、出かけて行って手伝いながら、被災した時に何をやればいいのかを学んでいたこと。

 だから今回の地震のあと、お客さんをちゃんと避難誘導でき、出勤している社員で亡くなった方はいなかったこと。それにその量販店の制服を着た社員たちが一目散に避難したので、一般市民も慌てて逃げて助かったと感謝されたこと。

 今朝のテレビでも仙台市の図書館の方が、「静かな環境で慣れているので、いざというとき大きな声で指示できなかった」と反省して、図書館体操というのを発案して、その中に「書庫から離れてください!」と発声することも盛り込んでいるというのを見ました。

 いざというときに目が覚めたように本気になれることこそ、全ての土台になることなのでしょうね。日々モチベーション高く、本気で仕事に取り組んでいると、いざという時も毛穴が開いたように動物的勘で命を守ることができるのではないでしょうか。

(写真:上り岩手山パーキングエリアから見た岩手山)