2012年01月15日
農業って見方を変えるだけでこんなにも違うのか

タバコが体に悪いと世の中に浸透すると、タバコは体に良いと主張する書籍が必ず出るのと一緒の感覚なのかな、と浅川芳裕著「日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 」のタイトルを見て先入観を持ったのですが、どうも結構評判がいいらしいようなので読んでみました。
なるほどなー。自分は農業のことを全然わかってなかったんだということを改めて感じるほど、この本は刺激的な見方で書かれています。
食糧安保について、実は私も大多数である自給率を上げる必要がある派でした。野口悠紀雄氏にはついていけないな、と思ってました。しかし、これを読んでそっちの方に宗旨変えせざるを得ません。いや確かに、日本はちょっと極端な鎖国意識を持ちすぎという指摘は当たっていると思います。
いや、あまり深く考えてなかったのですが、食鳥業界のカロリーベースの自給率の計算が、飼料原料の自給率を掛け算することでたった7%にしかなってないことに違和感を感じてはいたんですよね。我々が頑張ってチキンの消費拡大をしたらカロリーベースの自給率は下がるんですから。
で、これを読むとなるほど日本の農業を過保護にするための指標として「カロリーベースの自給率」というのが日本独自に開発されたんだな、ということが分かりました。カロリーが少ない野菜やフルーツの類はかなり国産の比率が高いわけですが、最終的な自給率にはどう頑張ってもほとんど貢献できないわけなんですね。
思うのですが、この国では、若者が職が無くて「かわいそう」、よりも老人から税金をたくさん取るのが「かわいそう」になりがちです。なんとなーく、のイメージなんですね。それと同じで、日本の農家は、アメリカの農家と伍して戦わなければならないなんて何て「かわいそう」なんだと思いがちなことが過保護な農政を招いているという気がしました。今の国際社会の中でちょっと情緒的すぎなんでしょうね。
まあ、そう言えるのは、日本の農業の中でも一番といってもいいほど自由経済社会に揉まれてなんとか勝ち残ってきた業界にいるからかもしれませんが。
jumonji100 at 21:04│ 安全・安心の話題