IMG_5552

 チキン業界の世界の育種会社の両巨頭といえば、AviagenCobb Vantressです。昨年の今頃には、日本チャンキー協会のツアーでイギリス、スコットランドのAviagen本社を訪問しましたが、今回は私のスケジュールに日程を合わせますからと言うので、逃げ場がなくなってこうして米国オクラホマ州まで来てしまいました。

  日本ではAviagenのチャンキー(日本の商品名)がCobb(コッブと言います)を抑えてシェア80%を握っていて、当社でも似たようなシェアでCobbに対する関心が薄めなこともあって、日本での総代理店である松阪ファームさんが声をかけてくれたのでしょう。

 ちなみに、今回は私以外に当社の2人と、同業他社の4名の合計7名で来ましたが、九州の2社さんはCobbの比率が50%と30%だそうです。Cobbは九州では結構強いんですよね。

IMG_5550

 時差ボケが治らぬまま、一夜明けた初日、13日のプログラムはまずレクチャーを受けること。

 眠い目をこすりながら朝の9時からCobb Vantress社の副社長を初め6人が入れ替わりながらプレゼンをしてくれ、日本側から質問のパターンの繰り返し。15:30に終わるはずが17時までかかってしまいました。

 それでも質問したかったことがかなり割愛されてしまい、ちょっと残念。でも今日(14日)聞けるかな。

IMG_5554

 日本にいると単純に鶏種は「チャンキー」と「コッブ」と呼んでいますが、チャンキーはRoss 308というAviagenのラインナップの一つであり、コッブはCobb 500という商品になります。しかし、細かく聞いていると、両社ともにバリエーションがあるようなんですね。

 同じCobb 500と呼ばれるものでも、Fast Feather(羽根の生え換わりが早く羽毛鑑別が不可能で肛門鑑別するもの)とSlow Feather(羽根の生え換わりが遅く羽毛鑑別が可能なもの)の二種類があるし、オスの系統も違いがあって、世界のマーケット需要に合わせて対応してるみたいなんですよね。松阪ファームさんはSlow Featherを導入しているんですが、世界の主流だというFast Featherが今後日本に入る可能性もありと見ましたが。

 それから、世界のマーケットシェアの言及がありましたが、ヨーロッパ、アフリカ、中東を除いてはCobbがAviagenを抑えてナンバーワンを維持してて、PSで総合計4億羽だという世界でもシェアナンバーワンなんですね。日本は3キロと大型志向の強いマーケットなので世界シェアとは違う様相を呈してますけどね。

 昨夜の懇親会の席で私が「Cobbはスポーツカーでスピードモデルが出るが故障も多い。Rossはセダンでスピードは出ないが故障も少ない」と持論を言いましたら、「Cobbはスポーツカーで普通のガソリンで走るが、Rossはセダンでハイレベルの燃料を要求する」と返されました。

 ははは、強気ですね。でも両社の切磋琢磨は業界の利益なのでこの調子で頑張ってもらいたいものです。