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 東日本大震災の発生した3月11日から半年が過ぎました。当社は、鶏の餓死、雛の餌付け停止による淘汰、痩せた鶏を処理、B級品の発生多数、売上機会の喪失、人件費の保障で大きな損失を発生させました。

 しかし、今考えると、決算間近の3月中旬に発生したことで、前期と今期の2期に負担が2分されたことで挽回しやすい環境になったと言えます。今期、市況はこの水準を維持してほしい!

 さて、震災後の菅政権の対応について。私の経営の師匠である小山昇さんの言う経営者のあるべき姿からすると、やっぱり日本国の経営者として合格点は付けられなかったような気がします。

 「正しい決断でなくていいから、スピーディーに決断する」→菅さんはほとんど何も決断しなかった。諮問委員会だとかに任せて、時間だけ食った。未曽有の非常事態だというのに。ちなみに、小山さんの言うところの「正しい決断でなくていいから」というのは、「早くその決断の結果を出して、間違っていたら修正すればいい」ということです。

 「方針を示すということ。それはやらないことを決めるということでもある」→インターネットが普及して、世界中の政治家が機能不全になっていて、やらないことを示すことが難しくなっているとは思うのですが、菅さんは国民投票なんかやったら過半数を取れるであろう原発をクローズする方向に決めて動こうとしたくらいでしょうか。

 そういえば「仮設住宅を7月いっぱいに完成させ避難所はゼロにする」という方針はあったわけですが、結果的に居心地が悪くて民間のアパートなどに移ってしまったことを考えると、原発周辺の住民に避難勧告をやったように、やっぱりある程度強制的にその土地を離れさせ、既存の設備を有効活用させるような政策が必要だったような気がします。非常に言いにくいことですが。

 野田総理は、自他ともに認める現実主義者だそうですが、菅さんにも確か同じ形容詞が新聞に書いてあったような気がします。2人の違いは「人の話を聞く」か否かにありそうです。期待しています。

(写真:フィリピンにて)