DSC_0572

 この著者、坂口孝則さんの別な本のタイトル「営業と詐欺のあいだ」じゃないですが、どうも最近、かなり仕組んだ売り方が横行しているなと感じることが多くあります。

 例えば最近勢いがあるテレビショッピング。私からすると不思議で成らないのですが、ハマっている人は喜んで買っていらっしゃる。

 そういうカラクリが書かれているんだろうなと思って、書店で縦積みしてあったこの「売りたかったら客に考えさせるな! 思考停止ビジネス」を買ってみました。

 スラスラ読めるのかなと思ったら大間違い。これは現代社会の評論であり、心理学の世界あり、かつ哲学書のような奥深い洞察があって、更に1978年生まれという若き著者の個人的な体験がスパイスになっていて、なんとも不思議な読後感がありました。

 太古の昔、人は朝起きて、空腹→労働→食事、の順番だったのが、今は空腹→食事→労働になってしまったと誰かが言ってました。

 それと同じように、著者はついこないだまで、子どもの体験は労働が先にあって消費が後だったのが、今はまず欲しい物を買う消費があるので、お金さえあれば‥なってしまうと指摘します。なるほど、そうなってから日本人はおかしくなってしまったような。

 私の冒頭の疑問はこの本でだいぶ納得できました。

 ところでアマゾンで検索していたら、同じ著者が全然違う角度から切り込んだあるビジネス本が私の本棚に数年前から入っていて、まだ読んでない事を発見。早速これに取り掛かります。