IMG_3240

 

猪瀬聖著「アメリカ人はなぜ肥るのか」。太(ふと)るじゃなくて肥(こえ)ると読むでしょうか? 著者自身も「おわりに」で述べているのですが、こんなタイトルで1冊の本を書けるのかな、と思ってしまうのですが、脱線することなくこの切り口からアメリカという国の病、いや今の世界の行こうとしている道筋を描いております。

 

 それにしても、すごい。日本でも「メガ」と呼ばれる多めの量のファストフードが流行しておりますが、アメリカはそれが当たり前なのでしょう。企業経営は利益追求のために、安くて満腹になるという商品を次々開発していく。

 

 ある意味、前回このブログで取り上げたちょっと偏った映画「フード・インク」の肩を持ちたくなるような内容です。しかしファストフード業界だけが悪いわけではなく、ファッション業界だって着れる服を次々と捨てて買いたくなるような構図だし、自動車だってエコロジーと真逆なのが現実で、次々買ってもらわないと世の中回らない構図になっているわけです。

 

 それにしても「みんなで渡れば怖くない」じゃないですが、肥えている自分を容認する人が多くなってくる世界って、悲しいですね。

 

 さて、もう一冊は食の「質」の本。生田哲著「食べ物を変えれば脳が変わる」。聞きなれない物質名のオンパレードで頭になかなか入ってこないのですが、書かれている物質のサプリメントをあれこれ試したくなります。

 

 頭の良い悪いは遺伝的なことより栄養学的なことが大きいということが現実なら、ここで書かれている物質の人に与える影響は義務教育で是非教えるべき内容だと思いました。