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 今週の出張で「火怨―北の燿星アテルイ」を読み終わりました。分厚い本は重いわ、新幹線は揺れるわ、結構苦労しました。

 高橋克彦さんの長編歴史小説では「天を衝く」に続いて読んだのですが、「天を衝く」は戦国時代なのに対して、これは8世紀の話。

 時の朝廷は、蝦夷(東北)を獣と同様と見なしていたそうで、そのことに対する蝦夷の抵抗を描いておりまして、蝦夷側の戦略とモチベーションが優れていて、時の征夷大将軍、坂上田村麻呂が翻弄させられて、東北人にとっては特に痛快な小説といえました。

 それとともに、阿弖流爲(アテルイ)をはじめとする、私利私欲を排したリーダーたちのあるべき姿を描いており、処刑させられるまでの結末のあたりは何とも圧巻でした。とっても面白かったですよ〜。

 しかし、重い本は疲れるので、文庫本のほうをお薦めします(笑)。