c0f916e6.jpg ある業界関係者が「どこのインテさんも近隣のインテさんの熱死の羽数を気にされてますね」と笑ってました。そうです。夏暑いときは鶏は熱死事故が起きやすく、どこで何万羽死んだとかいうニュースが駆けめぐります。「あのインテだと半日分だからうちより多い」とか言って自らを慰めたりしながら会話が成立。業界の風物詩でしょうか。

  鶏の体温は41℃もあるので夏の暑さに強いような気もしますが、羽に被われていることもあって、外気が32〜33℃を超えてくると危険水域。特に前日まで涼しかったりしますと、急激な気候の変化に鶏がついて行けなくなり死に至る確率が高くなります。

  よく訊かれるのですが、鶏舎にはガス暖房が一般的ですが、エアコンとかクーラーはさすがに割に合わないので装備されているという話は世界的にも聞いたことがありません。その代わり、扇風機や、屋根や舎内に水を撒いて1〜2℃下げたり、水を使ったセルを通過させて温度を下げたりします。

  それと、餌を食べて消化するプロセスで体温を発散させますので、今日の昼は暑そうだとなると、朝は餌を与えないようにします。

  そしてもっと大事なのは、農家の方の事前の準備が出来ているか否か。楽観的な人はどうしてもまさかの事故を起こします。それを防止するのが指導員の役目。こないだテレビで見てたら、当社の指導員の仕事はコンビニのエリア担当スーパーバイザーと似てると思いました。天気次第で、仕事も変わるというのは農場もコンビニ店も同じです。

※インテ:当社のように飼育段階も処理・加工段階も一手に管理するチキンの総合的な企業形態のこと。Integrationの略です。