41923e0d.JPG このブログでは発生翌日の6月27日だけは、茨城県の高病原性トリインフルエンザの話題を取り上げたのですが、風評被害も皆無に等しかったこともあり、その後全然取り上げておりませんでした。よく見ると逆に悠長な話題ばっかり取り上げてお茶を濁していたかもしれませんね。来客や出張制限があるだけで、社内は平静を保っております。

 さて今回の高病原性トリインフルエンザは弱毒性だったわけですが、これでは見逃していることもあるのではないかと言うこともあってか、全国での検査が行われることになりました。岩手県も採卵養鶏の10農場を無作為抽出で選んで調べることになります。さてどうなることやら。

 今回のH5N2は、日本では「高病原性」の範疇の「弱毒株」ということになりますが、海外では死亡率が高くなければもともと「低病原性」に入るのであって、であるなら「低病原性」がこれから国内で発生したら、これは「法定伝染病」ではないので、届け出で済まされるのか‥等々なんだかよくわからないですね。高と低の違いで大きな違いです。

 鳥インフルエンザ自体は新しい病気でも何でもなくて、騒がれる前から、鳥業界の致命的なアキレス腱=消費減退のきっかけに成りうるのが、この病気だと言うことで、業界内で盛んにセミナーが開かれていたりしました。

 高病原性鳥インフルエンザは別名「家禽ペスト」という名前で呼ばれていたりして、この名前もどちらが良いかということで、マスコミに出るとすれば「高病原性トリインフルエンザ」のほうがよいという話だったと思います。

 我々の世代以降はペストという病気をあまり知らないので、家禽ペストのほうが、人間に簡単に伝染しそうにないという意味で良いのではないかと私は思っていたのですが、であればどう成ったのでしょう?

 いずれ、消費者の理解が進んで、鶏肉や鶏卵から鳥インフルエンザが移ることはない、ということが浸透したのは喜ばしいことです。

 それにしても、人間は世界に存在するかなりの比率の動植物を口にし、胃で揉みながら胃酸で溶かし、いいところだけ腸で吸収すると言うことを一生やり続けるということを考えると、驚くべき事だなと思います。

 体の中に入れるという「食べる」という行為について体は非常に発達して防御効力を発揮し、逆に肌や喉や鼻などの表面のほうが相対的に弱いということが言えるのではないでしょうか。