録画していた、NHK日本の、これから「若者の就職難」を見ました。さすが名だたる方々が揃っておりましたので勉強になりましたね。どうしても会社側の立場になってしまうのか、学生さんの意見には少々イライラさせられましたけど(笑)。
勝間和代さんの主張「新卒一括採用をやめる」という提案には「学生の高望みを諌めるために長い期間が必要」や「同期がいることで切磋琢磨になるし、教育も効率的にできる」という意見がありました。うーん、その通り!
また勝間さんは「雇用の流動化〜解雇規制の緩和」を言っておりましたが、これについては大賛成ですね。終身雇用は日本の長所と言っても良いと思いますが、入り口を狭め企業の競争力を損ね、学生の就職難を招いている面は否めないと思います。「安定よりチャンス」にしないと。
次の、海老原嗣生さんの主張「中小企業に眼を向ける」については、ある学生さんが「でも大企業に行きたい」と本音を漏らしておりました。就職で苦労しなかった親の影響を受けたゆとり世代の学生さんたちは、そう思うのでしょうね。いずれこの辺りのミスマッチが社会的に損をしているように思えてならないですね。
最後の宮本みち子さんの主張「若者に職業訓練を」には少々疑問を感じました。「そういうものは会社に入ってから教えるからいいよ」というのが本音ですね、少なくとも当社は。いや、外資以外の終身雇用的な会社はみなそうではないでしょうか?
最近Podcastで聴いている石原明さん流に言うと、いま会社は「組織化」が大切で、社員がみな物事を「肯定的」にとらえる考え方になっていることが競争力の源泉だそうですから、そういう人を取りたがる。
ですから、今のような時代は、普通に職業訓練をして普通に世の中に役に立つような程度の人では、いまの日本がさらされている国際競争には勝てないし、国内競争も熾烈だから無理。
まあ持ち前の能力が大前提ですが、気持ちを入れた仕事が期待できるか、あるいはいま口が先に立ってヤンチャでも将来リーダーとして期待できるのか。そのへんを企業は見極めているというのが現実だと思います。
スタジオには高校生の方が2人参加していて、最後に意見を求められて、「正直言って分からなかった」「勉強になった」と素直なコメントをしておりましたが、やっぱりそういう人のほうを取りたいと思った企業人は多かったのではないでしょうか。
(写真:昨年末の奥中山高原スキー場で)