きまじめチキン日記

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2010年06月

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 中国出張の帰りに、内田樹(たつる)さんの「日本辺境論 (新潮新書)」を読みました。

 いやー、強烈に面白かったですね。ちょうど中国と日本の位置づけを考えるにもちょうど良かった。

 日本が中国を見下している面は私にもあったと思うけど、もう今回の出張で、中国が中心で日本は辺境だという定位置にいままさに戻ろうとしていることを実感したし、それを裏付ける背景がこの本で学べました。

 少し引用しますね。

 世界のどんな国民よりもふらふらきょろきょろして、最新流行の世界標準に雪崩を打って飛びついて、弊履(へいり)を棄(す)つるがごとく伝統や古人の知恵を捨て、いっときも同一的であろうとしないというほとんど病的な落ち着きのなさのうちに私たちは日本人としてのナショナル・アイデンティティを見出したのです。

 私たちは歴史を貫いて先行世代から受け継ぎ、こうぞ幾世代に手渡すものが何かということについてほとんど何も語りません。代わりに何を語るかというと、他国との比較を語るのです。

 自分自身が正しい判断を下すことよりも、「正しい判断を下すはずの人」を探り当て、その「身近」にあることのほうを優先するということです。

 日本人は後発者の立場から効率よく先行の成功例を模倣するときには卓越した能力を発揮するけれども、
先行者の立場から他国を領導することが問題になると思考停止に陥る。

 このあたりはよく言われることかもしれませんが、ほかにも数限りなくマーカーで線を引いてしまいました。

 著者も言っていますが、自国の国民を語る本がこれほど出版されている国はほかにないそうです。かなりアイデンティティの希薄な国民かもしれませんね。私もそういう意味で典型かもしれません。

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 中国から無事に帰ってきました。飛行機が遅れてしまって、自宅に戻ったのが上海のホテルを出発した11時間後。ふー、やっぱり遠い。

 そして防疫上の理由から、今日から3日間、出社禁止になっています。今日はこれから人間ドックに出かける予定です。

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 さて、あまり時間がなかったので、今回の小売視察は、大連のウォルマートと、上海の百貨店の地下スーパーマーケットの2つだけ。

 以前に来たときは、鶏の血を固めた豆腐のようなものが売っていましたけど、今回は見かけませんでした。

 そのせいか、だいぶ日本のスーパーに近いような売り場になっていましたね。ただ、もみじ(写真一番上、結構私は好きです)があるだけで日中の違いは明白ですが。

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 ビニール袋を裏返しにして商品を選んでゲットする術。最近日本ではあまり見かけませんね。店には従業員が異常に多いのに、こうしたセルフのコーナーがあるんですね。

 写真を撮るのを忘れましたが、上海の地下スーパーでは、日本の商品がただでさえたくさん並んでいるのに、一角に日本の商品の特売コーナーがあって、3人の若い女性が真っ赤な服を着て販売していました。

 同行したTさんが、「着物のつもりなんでしょうね」。あー、そうかよくみるとそう見えなくもない。しかし日本の着物の赤じゃなくて、やっぱり中国らしい赤で、帯も怪しい。それに左右逆。ははは‥。

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 さて、ぜんぜん関係ないですけど、上海一の観光地である「新天地」のかわいい売り子さん(双子?)。価格交渉のやりとりが楽しかったですね。

 この直後に、別の店で、男性客と店の女性が大声で言い争っているのを見ることができました。

 客が出て行って、最後に店の女性が浴びせた最後のセリフは「あんたみたいな客はお断りだよ!」だったそうで。その通訳を聞いて、なぜか爽快な気分(笑)。

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 毎月2冊、ここのところ必ず買って読んでいる自動車雑誌のベストセラー「ベストカー」の別冊で「テリー伊藤・責任編集  ドライバーズ・ハイ!!」を、今週の大連出張の往路の暇つぶしに読んでみました。

 日頃からテリー伊藤さんの連載が、輸入車を特別視せず国産車と同列に並べて評価する姿勢にとても共感していたのですが、このムックは過去17年のアーカイブと、テリーさんのファッション、仕事、女性、お金、老後と死、日本についての哲学が書かれており、面白かったですね。

 中でも、テリーさんが自称「クルマ変態」と呼んで、自らのクルマ購入暦(ピーク時8台、現在7台保有)を振り返って、押さえ切れない自分の欲望を苦悩とともに解説するところに激しく共鳴。

 また、「面白い車がなくなった」「面白いテレビ番組がなくなった」というのは、面白いと感じられなくなっているその人の問題だ!と切り捨てるなど、切り口の鋭さはさすがです。

 とにかく共感できるフレーズがあちこちにあるムックです。‥ということは、私も「クルマ変態」の道まっしぐら、か?(笑)

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 大連の送り出し機関と当社の協力締結10周年ということで、昨日は朝10時から式典〜大連市のVIPを交えての昼食会〜OG(研修・実習を終わって帰国している女性たち)との交流会〜市内スーパーマーケット視察〜夕食会と休む間もないスケジュールをこなしました。

 10年で、すでに600名になろうとする人数ですから、さすがに私には十数名全員の顔の記憶があったわけではないですが、記憶にあった人たちは、懐かしいけれど垢抜けしていていましたね。

 「皆さんに優しくしていただいて、日本の3年間(2年間の人も)は人生の中でもとても有意義な時間でした」といったことを日本語で異口同音に話していただきました。

 それぞれの今の仕事も話していただき、フランチャイジーの経営者、マッサージ師、中にはこの研修事業関連の仕事をしている人もいました。

 私からの質問「一人ずつ、当社の中で怖かった人、優しかった人を挙げてくれませんか」には、懐かしそうに皆さん名前を挙げてくださいました。

 最後に、「当社の社員にメッセージがあったら、どうぞ」と言ったら、時間を超過してアトランダムにみなさん、名前とメッセージを話してくれました。

 今日名前が話題に出た社員はみな、幸せ者です。

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 盛岡市在住のとりのなん子さんの漫画「とりぱん」の存在を知ったのは、twitterの達増知事の発言からでした。

 コミック誌「モーニング」で連載されているそうで、すでに第7巻まで発刊しているとのこと。

 ためしに第1巻を買ってみたら‥、作者の独自の世界に引き込まれ、癖になりますね。昔読んだわたせせいぞうの後味に似ている気がします。

 この本の中で、薄焼き南部せんべいに水飴を付けて、サンドイッチにして食べたという作者の子供のころの思い出が描かれておりまして、懐かしくて私も久しぶりに食べてみました。

 うわー、うまい。娘にも渡したら、「おいしいー!」と感動していました。

 野鳥観察の趣味の世界はあまり興味がありませんが、地元の話題も多いことですし、続けて読んでみたい気がしました。

 そういえば漫画好きの達増知事。「ゴーガイ! 岩手チャグチャグ新聞社」も勧めていましたので買ってみます。結構評判が良いそうです

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 先週、いわて武蔵野会ベンチマーキングで指摘されたことのひとつは、小便器の「水濾し」の汚れでした。

 前回指摘された後、ダスキンのビューティークリーンUSタイプというものを取り付けて、尿石が取れやすくなっているという対策はしてあったようですが、取る作業はやっていなかったようで(笑)。

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 そこで、いわて武蔵野会の雄志3人が特別講習と言うことで、わざわざ北上から来て頂きました。しかも道具も持参で。

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 やってみたら、対策をしていたせいで、案外簡単に除去することが出来ました。

 コレをしっかり取ると、臭いが激減するそうで、見えないところもしっかりやっていきたいと思います。

 大便器のほうもコツを教えて頂き、気持ちよい汗をかかせて頂き、昼食がひときわ美味しかったです!

 経営者仲間の3人には感謝です。学ぶのに、お金も時間も節約になりました。

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噂には聞こえてきておりましたが、「第1回morioka新B級グルメグランプリ」で矢巾町の「焼肉屋牛兵衛」さんの「県産菜彩鶏と巖手屋さんの南部せんべいをコラボさせちゃった♪な、からあげ」がグランプリの栄誉に輝いたという岩手日報の記事が手元に届きました。

料理の発想もさることながら、なかなか今風の楽しいネーミングを付けたこの店長さん、ただ者ではないですね! 機会を見て出かけてみようと思います。その際にはメニューとして並んでいるかな?

巖手屋さんといえば、南部せんべいの最王手。同じ二戸市内の先輩経営者です。

最近では「チョコ南部」という新商品を出してユニークなテレビCMで話題を提供したり、また「タルトタタン」は地元では知らない人はいない洋菓子ブランドになっています。

偶然にも、この記事が出る前日の土曜日には、上野駅の新幹線ホームで小松社長にお会いしました。

いつもながら、異次元であるチキン業界の価格事情に詳しいのには驚かされます。何でそんなに知っているのだろう??

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 4年ぶりの登山同好会。入社4年以内を中心に、社員21名で稲庭岳に上ってきました。

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 ガイドには上り45分ほどと書かれてるくらいですから、若い社員たちにとっては簡単だったかな。あっという間に頂上に。

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 あいにくの見晴らしで、登頂してやることは記念撮影だけ(笑)。

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 おや、な、な、なんと偶然にも2年目社員の3人の靴が偶然同じような色使いだ。好みまで一緒になってきているのか?

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 下山開始ごろから、雨が。まあ、何にもないより自然を感じられてよかったかも。

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 キレイな露を撮ったはずなのに、あら、ぶれてました‥。残念。

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 駐車場に戻って、お風呂と昼食会場になっている「天台の湯」に到着する前に、「岩誦坊」(がんしょうぼう)という湧水に寄って喉の渇きを潤しました。

 雨水が混じっていたと思いますが、ちょうど良い温度でやたらおいしかった!

 1時には本社で解散。ちょうど良い疲れで帰宅。日曜日の午後、気持ちよい昼寝ができました。

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 一昨日の、いわて武蔵野会ベンチマーキングの後、17:00から経営者の7人が集まって飲みました。

 新幹線って便利なもので、二戸駅からは、20:52のはやて98号に乗ると直通で北上へ、20:48の29号に乗ると八戸まで行けるので、それを目安に17:00からまずは居酒屋「大吉」で飲みました。

 菜彩鶏の料理の数々を味わって頂きましたが、「鶏料理を見直した」などと喜んで頂きました。いや、やっぱりボリュームのあるもも肉の水炊きが最高に美味しいですよね。

 その後、図に乗って、駅前の「あらや」へ。焼き鳥屋のはしごをしたわけですが、この店の通称「バクダン」(写真)の飲み方を伝授させていただきました。

 二戸のカルチャーを堪能して頂いたようで、みなさん良き思い出になったのでは?

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 昨日は、いわて武蔵野会恒例のベンチマーキングが当社を舞台に開催されました。6名の経営者をはじめ合計22名の参加でした。

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 前回は社員が働いているところをそのまま見学して貰い、手元のアンケートに記入して貰いましたが、今回は、10分間の休憩タイムをとって社員には外れてもらい、その間にポストイットで良いところ、悪いところを指摘してその場で貼ってもらうことにしました。

 机の中も見てもらうことにしました。前回の10月よりあまり時間がたっていませんでしたが、掲示関係が更にレベルが上がったと概ね好評でした。でも‥、5S委員会が事前予告をかなりしたからかな?

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 その後、移動して施設課の倉庫をチェックしてもらいました。

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 この倉庫は、平成4年に引っ越した二戸工場の跡の建物を利用したものです。

 こちらも事前にかなり頑張ってキレイにしたようで‥。

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 本社のモダンな清潔感と、ここ施設課倉庫のギャップが激しくて、意外と好評でした。

 「創業当時の建物がそのまま残っているのは珍しい。大事にしたほうがイイですよ」と仲間の若い経営者に言われました。なるほどそうかもしれないですね。

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 ご多分に漏れず、CO2排出量の削減が求められている事業所になっているので、当社の関係者はプロジェクトを組んで対策に躍起です。

 工場も農場も機械化が進んでいることから、これからますますこの業界はエンジニア系の活躍の場が広がりそうです。

 しかし、どうしてもたくさんの人が働く工場というイメージになっているせいか、工学部、工業高校からの採用がまだまだ進んでいないのが悩みですね。

 ちょっと脱線しますが、最近、社内でバイク好きが集まってツーリングしているようですが、彼らはやっぱりメカに強い系のようですね。

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 思いつきです。今回の宮崎県での口蹄疫拡大で思うのですが、畜産農家は免許制にしたらどうでしょうか?

 ここのところますます、防疫など高度な知識が畜産農家に求められていると感じます。また、畜産が規模拡大しつつありますし。

 農家には、獣医に準じた知識が求められているのではないでしょうか。人間で言えば、医者レベルじゃなくても、農家には看護婦程度の知識は欲しい気がします。

 むろん、現在でもそういうレベルの方々が大半なのでしょうけど、世の中の畜産に対する目線という意味でも良いのではないでしょうか。

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NEXCO東日本の第4回新メニューコンテスト決勝大会で、WEB大賞を受賞した「菜彩鶏とほうれん草の元気丼」を食べてきました。

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場所は、東北自動車道の下り岩手山サービスエリアのレストラン「いわて山ろく亭」です。おー、審査委員長は陳健一さんですね。

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1100円だけあってなかなか豪華です。ちゃんとお品書きまで付いています。

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これがごはん茶碗に盛った「菜彩鶏の蒲焼丼」ですね。ちなみにこの岩手山SAのある八幡平市は、ほうれん草の栽培が盛んです。そして菜彩鶏の出荷工場(岩手農協チキンフーズ株式会社 県央工場)もあります。

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なんと、ひっつみ(すいとん)にほうれん草が混じっている。初めての味です。それから菜彩鶏の肉団子が入っています。

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だし汁がポットで付いていますので、こうしてお茶漬け風にも楽しめます。なんと薬味で菜彩鶏の鶏皮唐揚げまで付いているという、手の込みよう。

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さらにさらに、サラダにまで菜彩鶏。蒸し鶏が入ってました。

美味しくて、ボリュームたっぷりで、大満足!!

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レストランを後にしたら、駐車場の奥には当社の雛輸送車がいました。鶏に休日はありませんから、雛輸送車はフル回転というわけです。

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 一昨日、社長室の隣の図書室が騒がしいと思って見てみましたら、5S委員会のメンバーが本を取り出してああでないこうでない、とやっているようでした。

 「何してるの?」

 「本を並べ直してるんです」

 「ごくろうさま。でも、本って増えたり減ったりするからね」

 「‥」

 どうするのか見ものでしたが、あとでM委員長がジュネットで、「半分進んでましたけどやめて、どうしよう?」と社内ブログ上で告白。

 そこで私が社長室で同様に悩んで行き着いた結論として「サイズ順がイイんじゃない? 間違いないし、探すのはどうせこのくらいの冊数ならずらっと目を通してみればいい」とアドバイス。

 あっという間に実行してくれました。ごくろうさまです。

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 久慈グランドホテルで昨日から開かれていた、県北教育事務所主催の校長先生対象の勉強会の締めとして、正味70分ほど講演してきました。

 タイトルは「この基本が出来ていれば地元企業が欲しい人材に変われる!」です。なんとも偉そうなタイトルを付けてしまいましたが、本のタイトルのようにキャッチーなものにしようとのアイデアからでした。

 内容をいちいちここで解説すると長くなってしまいますので、配布しましたレジュメのタイトルだけをここで紹介しておきます。

  1. 創業50周年を迎える当社
  2. 地域性に疑問を感じた頃
  3. 社長になって2年目で赤字
  4. 盛和塾での学び 経営の原点12ヶ条
  5. 潜在能力へのこだわり
  6. 会社の仕組みを変える
  7. 5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)の大切さ
  8. スポーツが解決の鍵
  9. 苦労は買ってでもしなさい
  10. がんばる宣言、岩手
 昨夜のリハーサルでは時間にちょうど収まるはずでしたが、やっぱり熱が入ってしまうと駄目ですね。9と10はだいぶ端折ってしまいました。

 いちいち解説はしませんでしたが、配付資料にはレジュメと共に、私がネットや単行本から収集して構成した「岩手県の県民性マップ」をつけました。

 このブログを始めた5年前から、ちょうど年に1度くらいずつ講演の依頼をこなしてきておりますが、今回はだいぶ落ち着いて話せたかな。

 さすが校長先生方ですので、真摯に聞いてもらって、私としても気持ちよく会場を後にすることが出来ました。

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 今シーズンはシングル狙いでいくぞと公言して、がんばっているつもりですが、スコアを分析しますと、ここまではまさしく空回り状態です。

 テレビや、雑誌、それに周囲から教わったことを貪欲に吸収しているつもりですが、そのマグマが爆発して上手くなる予兆は感じられず、逆に迷いになっている感じがするな。

 昨年のコンパクトなスイングを熟成したほうが、シングルの近道のような気がしてきました。シングルって下手っぴなスイングの人でも成ってますもんね。要は頭の問題か。

 それにしても、右にも左にもぶれる。たまによいのも、悪いのがふたつ打ち消しあって、たまたままっすぐ行くんだろうな‥。

 「ゴルフの悩みを、仕事で晴らす」などとジョークを言っていますが、やっと地元でも半袖でゴルフができるようになってきていますので、上昇気流に乗りたいところです。

(写真:先週神戸で初めてシミュレーションゴルフバーを体験しました)

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 今週の神戸、岡山への出張の帰りに読んだのは、大和ハウス工業の樋口武男会長著の「熱湯経営―「大組織病」に勝つ」という新書本でした。

 昨年、カンブリア宮殿で取り上げられたモーレツぶりに、真似できないなと思いながらもとても共感できましたし、ロイネットホテルを使う機会が増えそのサービスに満足していたので、遅まきながら読みました。

 社会に出る前から、事業を興そうと決意し、就職した会社があまりに簡単に儲かる会社だからと辞めて、縁があって大和ハウス工業に入社。

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 「納得できない!」と上司を挑発するような発言を何度かしながら頭角を現し、創業者に薫陶を受け、創業者亡き後、哲学をしっかり受け継ぎながら、創業50周年を迎え、創業100年の夢を真剣に考え経営されている。

 例えが変かもしれませんが、「渋谷ではたらく社長の告白」に似た臨場感のあるストーリー展開で、引きつけられながら読みました。

 一番共感したのがこの部分。100人ほどの部の朝礼にたまたま居合わせて後ろで聞いていたら、役員の話がさっぱり聞こえない。隣の部員に「きみ、聞こえとるか?」「聞こえません」。

 話す方も、聞く方もフリをしている。「こらあッ!伝える気がないなら、話などするなッ」。

 いやー、ホントにそういうことあります。ちょっと例は違いますが、何年か前、あるコンサル会社に社員教育を依頼し、途中覗いてみると、先生はマイクが嫌いだからと使わずに話している(まあ、確かに持っているのは疲れるけどね)。後ろからは囁いているようにしか聞こえない‥。おいおい、私が言わないとそのまま2日間過ごすのかい?

 そんなふうに、社長じゃなくてもそこで是正する人がいてくれないのは、ほぼ著者の言う大企業病に陥っている会社なのでしょう。

(写真:本文と関係有りませんが、先週末の生産部合宿の宴会)

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 チャンキー協会の総会のため、岡山に来ています。そしてこの会の会長になることを承認いただきました。

 日本の鶏種のシェア8割を占める「チャンキー種」を扱う業界人の集まりですから、業界のブロイラーインテとひよこ屋さん関係のほとんどが加盟しているわけで、見の引き締まる思いです。

 あれこれ消去法で指名が回ってきたと思いますが、私にすれば社長業10年目を迎え、視点をちょっと変えるきっかけになるかもしれないという不純な動機で引き受けたというのが本音のところです。

 さて、今日は総会の後、おおもとの育種会社エビアジェン社の技術者により、育種改良の方向性と供給について通訳を介して2時間の講演がありました。

 聞くところによると、USとUKのチャンキーの育種はやっぱり別な結果をもたらしていて、USはどちらかというと飼料の品質が低いときに良さを発揮するタイプで、UKのものは条件が良くなると性能を発揮するのだそうです。

 日本は旧式の開放鶏舎が多いなどの理由で、USでもいいだろうという判断で導入されたのだそうですが、意外な反響が出るにつれ、早くもUKものが復活する段取りになっているようです。

 早めの軌道修正、助かります。これからの育種の方向も示してもらい、私が会長のうちの数年間はそんなに問題なく行きそうでしょうか?

 それにしても、どんなに準備しても病気の発生であらゆる問題を克服するとまでは言えないと言ってました。まあ、そうでしょうね。

 ジョークを交えての講演でしたが、そこはジョークのような、真面目なようなどっちともとれるセリフでした。

(写真:左に写っている顔は、チキン業界の名物記者、T編集次長)

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 宮崎県で発生している口蹄疫について、畜産関係者は一様に全国への拡散を恐れているわけですが、3年前の高病原性鳥インフルエンザの時は宮崎県内で留まったことで、「やっぱり日本の防疫体制というのは、諸外国と比べてきっちりしているので拡散しない」と誇りに思ったものですが、今回もそうあってほしいものです。

 今回の発生原因についてあれこれ言われておりますが、改めて、地元岩手は観光に乏しくて畜産にとって好都合だという思いを禁じえません。しかし、ご多分に漏れず近隣国からの観光客は増加傾向にあると思うので気を引き締めなければ。

 さて、今回の話題は最近の時勢にふさわしくないのですが、ネタの関係から(笑)、最近業界関係の会合で聞いた「トリは水を飲まない」です。

 もちろん、全く水を飲まないわけではないのですが、他の畜種に比べると飲む水の量が圧倒的に少ないとか。

 1キロ成長するのに必要な餌の量も牛、豚に比べ圧倒的に少ないのですが、水はタダなのであんまり気にしたことが無かったのですが。

 そりゃあそうだ、もともと鳥類は空を飛ぶ種類の動物ですからね。

 水資源の枯渇が地球環境の大問題になっている昨今、鶏肉はこの面からもエコな食材と言えそうです。

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