きまじめチキン日記

岩手県二戸市 昭和38年生 チキン産業 経営者 十文字保雄

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 7月21日から試運転が始まったといいますからもう1ヶ月近く経過しています。8月7日には竣工式のために行きましたが、初めて本日ゆっくりと現場を確認してきました。

 丸善食品工業から来られて、現場のトップである工場長を兼務するS本部長に一通り丁寧に説明を受けました。とはいっても未知なる世界なので、半分理解できたか‥。

 冷凍保管庫にはこれまでに作った製品が積み上がってましたが、まずはどういう商品が出来上がっているのかチェックして行くことが先決のようでした。

 私の関心は、この合弁事業の企業文化をどういうふうに作っていくかですが、十文字66%出資の会社ですので十文字チキンカンパニー本体に準じながらも、丸善さんのカラーを織り交ぜ、また新採用の24人の地元の社員たちの個性も寄与してくれたらいいかなと思っております。

 それにしてもコロナ禍で行事がなかなか出来ないのがもどかしいですね。

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 私は社員の育成を積極的に行うとともに、働き方の見直しを通じて、社員の仕事と家庭の両立を支援しながら、自らも仕事を充実させつつ、私生活を大切にする「イクボス」となることを宣言します。

 時間が経過してしまいましたが、昨年11月19日に上記の文章の「イクボス宣言」に署名しました。

 私自身、子供の行事のためにやりくりできるところはやって会社を休んだりしてましたし、会社人間は悲しいという認識でしたので、世間で流行りの「イクボス」大賛成というスタンスです。

 しかし、逆単身赴任になって一緒だった頃を振り返ると、時間が取れる家内にほぼ任せっきりでしたし、子供が5〜6歳くらいになるともう軌道修正は出来ないから、どうぞご自由にとお任せ気分になっていましたね。私は運動会や試合観に行く程度だっただけか(笑)。

 今は夫婦共働きが大半ですし、そういう背景のもと上手にやりくりしている姿を見せる家族持ちの若手社員を見ると嬉しいし、仕事もデキることに繋がりますので、上手にやってほしいですね。

 ちなみに、子供の行事と会社のイベントのどっちを選ぶかについては、まさに時代が変わりつつあるので、重ならないようイベントスケジュールの平日化を始めています。

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 私の経営の師匠の一人、小山昇さんは高学歴な学生は採用しないと明言しています。高学歴、つまり優等生ゆえにそこから降りて自社に馴染めるのか。つまり価値観が合わせにくいからということですね。

 高学歴ではありませんが、どちらかというと私も優等生の類でしたね。そして優等生だったがゆえにその考え方で、結果的にいい仕事が出来ない面があったと、歳を重ねてきて徐々に思えるようになったのでした。

 そこで、優等生の弊害として思いつくものを10個ピックアップしてみます。これらは自分自身への戒めでもあります。

1.上から目線で、当事者意識が薄く、評論家で終わる

2.カッコつけたがり、自分をさらけ出すことが出来ない

3.他人からの批判を素直に聞けない

4.保身に走りがちで、柔軟性がなく、変化に対応したがらない

5.才能重視がゆえに、努力を軽視し、想定外の成果は得られない

6.自信がありすぎて、視野が狭く、ひとつの正解だけを追い求め過ぎる

7.出来ていて当たり前だから、周囲に感謝も感動もない

8.理論的考え方に偏り、義理人情を理解できない

9.プライドが邪魔して、周囲の力を借りることが出来ない

10.敷かれたレールは走れるが、それが無いと何も出来ない

 私が仕事で出会う方々は、こんな中途半端なレベルを超えた、本物の優等生ばかりです。いい刺激をもらっていて感謝です。

(写真:八戸市のレストランVoilaにて)

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 今年のお盆はコロナにより、我が横浜の家族は帰省せず、静かな時間を過ごしています。いや、その前からずっとですけどね。

 昨日・今日で先日送られてきました「井元弘自伝 鳥芳のあゆみ」を読みました。大阪の鶏肉専門店の名門、鳥芳の3代目にして業界の重鎮、井元弘氏が自らの人生を振り返り著した本ですが、読み応えがあり、事業継承のことを考えるという意味でも、こういう時期に読めてよかったと思います。

 井元弘さんは昭和10年生まれ。6人兄弟の末っ子であるはずなのに、兄2人が戦死するなどして名門鳥芳のあとを継ぐことを幼い頃から当たり前のように育てられ、包丁のさばき方を親以上に上手だという方から学び、アメリカでその技を披露したら驚かれるといったような職人気質をベースに、持ち前の美意識とビジネスセンスで加工品導入に尽力してさらに伸ばしていきます。

 また、先代が業界団体でも活躍していたので当たり前のように同業者のために、あるいはお客様本位での物言いをしていく。

 今でも焼き鳥の品名に片鱗がありますが、昔は鶏肉の部位の名称が地方で千差万別で標準がなかった時代に小売規格を制定したことや、あの安藤百福さんが発明したチキンラーメンの味に関わったり、日本製粉のから揚げ粉の開発にも関わったといいますから、さすがです。

 この本の中には挿絵として、鶏肉を皿に美しく盛り付けた写真が何枚も入っていますが、素晴らしいなと思います。量作る側の産地としてはスピード重視ですのでかけ離れた世界ですが、鶏肉に対するここまでの愛情を我々も持ちたいものだと思いました。

 ご子息の井元克典社長には大変お世話になっております。この本を送っていただきありがとうございます。しかし、高校3年生のときバレーボールで全国制覇したとは知らなかった!

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 国連によって採択されたSDGs持続可能な開発目標17項目

 よりよき地域を、よりよき社会を、よりよき地球を作っていくお手伝いをしたいという願いは万国共通のものと思います。当社ももちろん賛同します。

 そこで、SDGsに該当することを整理してパンフレットという形にすることにしました。数ヶ月ディスカッションを重ねていよいよ完成。

 最も低コストで環境負荷が少ない肉としてのチキン。最もたくさんの軽作業が必要とされ女性が活躍できる職場としてのチキン産業。クリーンなエネルギーを実現する鶏糞によるバイオマス発電。地元に根ざした農場や工場の業務。自らの成長を実感できる教育や周辺の活動。

 考えてみるとSDGsにたくさん当てはまる、奥が深い産業だなと思えます。

 会社案内とともにお手にとっていただければと思います。

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 今年度の新たな企画として、誕生月昼食会があります。

 総合職・事務職であれば、誕生月に該当する社員が本社に集まり、私と昼食を共にする。現業の方であれば、部門長と昼食を共にするというものです。私は延べ年150人くらいですが、久慈や八幡平の工場長は年500人とかでなかなか大変です(笑)。

 コロナ禍ということで4月からのスタートを見合わせましたが、6月からスタート。私は今日で4回目でした。

 今日、この冬の忘年会・新年会が中止と決定になりましたが、ちょうどその穴埋めにこの昼食会が果たす役割にもなってタイミング良かったかなと思っています。

 私のところに来る人には事前に「私が知らないご自身のことをスピーチする用意をしておくように」と伝えてありましたので、意外な経歴とかを知ることができます。

 そのあと、あれこれ話題提供してもらって私からコメントするんですが、一番興味のあるのは会長と社長が入れ替わった親子関係でしょうか(笑)。

 そして、昼食会が終わったあとに、本社勤務の経験のない社員には、本社の全部屋を案内するようにと指示してあります。

 わざわざ私との昼食のために本社に呼び出すのは気がひけるのですが、せめてもの収穫になってもらえれば。

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 合弁相手の丸善食品工業竹本博則社長(写真右)に好評をいただいている蟒淑源丸善スープのシンボルマーク、実は私が考えました。

 外注すると結構掛かるので、節約のために知恵を絞って捻り出されたものです。フォローして仕上げてくださったデザイナーの方には感謝です。

 スープと言えば鍋とガスの炎のイメージ。下のSOUPを炎の形に変形することも考えましたが、面倒くさくなるので我慢しました。

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 こういうデザインのディレクションをするのは得意ですね。というか審美眼に自信があります。子供の頃からデザインに関心があり、その後様々な分野の雑誌を買って読んできましたし。30年ほど前の当社CIデザインの際には、相当高いデザインの本も買って勉強しましたよ。

 先日の八戸工業大学の感性デザイン学科の学生向け講演で、当社の協力会社さん3社のデザインの宿題を出しましたが、自分でやってもいいかなと一瞬思ったり‥。

 いや、それより、気に入っていただけたのなら、丸善食品工業さんの新しいシンボルマーク考えてもいいですよ!?

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 2018年8月久慈市様と企業立地協定を結び、2019年2月津波・原子力災害地域雇用創出企業立地補助金の交付決定を頂き、同年4月地鎮祭を経て工事を進めてまいりましたが、この度竣工となりましたことを地元の皆様に報告させていただきます。コロナ禍により非常に神経を遣う状況になりながらも、螢織ヤ、森永エンジニアリング蠅鬚呂犬瓩箸垢觜事関係の各社様には予定通りに完成いただき感謝しております。

 当社は、蟒淑源チキンカンパニーの原料提供、人事管理ノウハウと、丸善食品工業蠅離┘ス製造ノウハウ、営業力という両社の力を活かして、チキンエキスを製造する工場です。最新の設計思想でできた工場ですので、衛生的にも、働きやすさでも業界の最先端に位置する工場になっていると自負しております。

 予定していた社員24名の採用が順調に進み、親会社双方での研修を重ねてまいりました。いよいよ製造が始まります。地元が誇る工場になりますよう努力を重ねることをお誓いするとともに、ご支援を賜りますことをお願い申し上げます。

(本日の竣工式に合わせて出した岩手日報に広告中の私の挨拶文)


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 当社のリフレッシュ休暇の日数は徐々に増量してきてまして、今年度は「有給休暇を4日以上含む、連続した8日間」となっています。

 徐々にというのは急激に増えると業務に支障が出るからですが、今年はコロナ禍で来客対応も行事も激減しているので、穴埋めもスムーズに出来ているのではないでしょうか。

 さて、私は7月28日(火)から8月4日(火)まで予定通り取得しました。

 休暇は増えたのに行動範囲が限られるという矛盾した状況の中で、ほぼ自宅で限りなくリラックスした日々を過ごしました。

 これはある種の実験ですね。やることなくなったら、出かけるところがなくなったら、さて私は何をして過ごすのか?みたいな。

 結果、期間中、非常に過ごしやすい天候だったこともあり、昼寝とか好きなときに寝て、好きなときに好きなものを用意して食べて、瞬間興味が湧いたものをネットで見たりみたいな、ある意味超贅沢な時間を過ごすことが出来ました。

 こんな贅沢な時間が消えるなら趣味は要らない!なんて逆に思ったり。

 我ながら、スキマ時間を有益な何かで埋めないと気がすまなかったこないだまでとちょっと変わってきたかな。会長になったからというのもあるのかも。いや、単に年喰ったからか‥。

(写真:7月25日ご近所の紫陽花畑が毎年どんどんすごくなってます)

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 この木下斉さん著の「凡人のための地域再生入門」には「地元がヤバい‥と思ったら読む」と書いてあったので、この少子高齢化・人口減の最中にいる地元を救うためのノウハウが書かれているかと手に取りましたが、違いました。

 地方都市のとある店を畳むことを契機に、リノベーションして不動産業的な立場で繁盛するスポットを作り上げていく物語です。後半はその成功例を元に全国のネットワークを作り上げていく話でした。

 地元で商売をするときの心構え、各論の学びとしてよく出来ている本だと思いました。そういう立場に私はいませんが、地元で起きている店の世代交代とかの背景が少しわかったような。中央で修行してきた若者の出す店とか、デザイナーの活躍とか、あるあるですもんね。

 そして、父が面白がってやっている地元の不動産関連のビジネスがまちづくりに繋がるんだと見直すことになりました。

 補助金については著者は全面的に悪者扱いしています。いわく麻薬みたいなものと。常習性があり、それに頼って本来の力が出なくなってしまう。また、率先して不公平を作り出していて、補助金を使った道の駅などが民間の店を圧迫していることなど、まさしく現実に起こっていることかなと思います。

 それにしても、採算性から逆算して、極力お金をかけずに、ビジネスを始める心構えのありかたは価値あるので、これから地方で商売をやりたい方にはいい本だと思いました。2018年の本です。

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